健康志向の人に人気のビタバァレー。

ビタバァレーはいろいろなメーカーから商品が出ているのですが、今回は「はくばく」のビタバァレーを例に、ダイエットの強力な味方になる理由を中心に解説させていただきました。

お米に混ぜるとダイエットの強力な味方になる理由

白米にビタバァレーを混ぜて炊いたご飯。ご飯茶碗に盛られている。

ビタバァレーは太るどころか、お米に混ぜることを習慣にすると、ダイエットの強力な味方になりますよ。

ただし、ビタバァレーを入れた分、お米の量を差し引いたほうが良いです。つまりお米の一部をビタバァレーに置き換えるという方法です。

お米の量を減らさず、追加でビタバァレーを入れるとなると、ダイエット効果があるのかどうか疑問です。というのも、ビタバァレーはお米と同レベルのカロリーがありますからね。

それではまず、ビタバァレーの栄養成分を見ていきましょう。白米の栄養成分とも比較してみました。

ビタバァレーとお米(精白米)の比較

栄養成分ビタバァレー精白米
エネルギー334kcal約342kcal
たんぱく質7.5g約6.1g
脂質1.6g約0.9g
炭水化物76.7g約77.6g
糖質68.2g約71.1g
食物繊維8.5g約0.5g
ビタミンB11.8mg約0.08mg

日本食品標準成分表2020年版を参照

さて、この栄養成分表から何がわかるでしょうか。

理由①食物繊維が非常に多い

「はくばく」のビタバァレーは100gあたり食物繊維が8.5gと非常に多いです。

食物繊維の1日あたりの摂取基準は成人男性で20~22g以上、成人女性で18g以上です(参考:日本人の食事摂取基準2025エネルギー)。

食物繊維の王様とも言われているゴボウでも、100gあたり6g前後です。

食物繊維は糖の吸収を緩やかにし、血糖値が急上昇するのを防ぐ働きがあります。

もし、血糖値が急上昇した場合、血糖値を下げるためにインスリンが大量に分泌されます。インスリンは余分な糖を脂肪に変える働きがあります。

ですので、糖質を摂取する場合は、食物繊維も一緒にたくさん摂取したほうがよいのです。

以上の理由で、お米にビタバァレーを混ぜて食べることは、ダイエットの観点からとてもおすすめですよ。

理由②ビタミンB1が非常に多い

はくばくのビタバァレーは100gあたりビタミンB1が1.8mgと、これも非常に多いです。

ビタミンB1の1日あたりの推奨量は成人男性で1.1~1.2mg、成人女性で0.8~0.9mgです(参考:日本人の食事摂取基準2025水溶性ビタミン)。

ビタミンB1が多いことで有名な豚のヒレ肉(生)でも100gあたり約1.3mgです。

ビタミンB1は糖をスムーズにエネルギーに変換(糖代謝)するのを助ける働きがあります。

しかし、ビタミンB1が不足すると、エネルギーに変換されなかった糖が余りやすくなり、その糖が中性脂肪として蓄積されやすくなるのです。

なので、お米にビタバァレー混ぜて炊き、十分なビタミンB1を一緒に摂取することがダイエットの観点からも非常におすすめです。

ただし、ビタミンB1を必要以上に摂取しても痩せるというわけではありません。ビタミンB1が不足している場合よりも太りにくいということです。

ビタバァレーのデメリットは?

ビタバァレーのデメリットについてですが、個人的にはそれほどないかな~という感じがします。

まず、価格に関しては白米よりもだいぶ安いので、とても財布にやさしいです。

味に関しては、筆者は今回初めて白米に混ぜて食べたのですが、結構おいしいと思いました。

以前、他社メーカーの大麦を食べたところ、全くおいしくありませんでした。なので、ビタバァレーを食べる前は正直あまり期待してなかったのですが、予想外においしかったのでびっくりしました。

ただ、強いて言えば、白米だけよりも、ややパサパサ感が出る感じはあります。まあ、このへんの感じ方は人それぞれでしょう。

それから、少数だとは思いますが、人によってはビタバァレーの食物繊維の多さがかえってマイナスに働く場合もあるかもしれません。

というのも、胃腸が弱い方や、普段あまり食物繊維を摂らない方が急にたくさん食べると、お腹が張ったり、ゴロゴロしたり、便が緩くなることがあります。

そういう方は、まずは少量から(お米1合に対して大さじ1杯など)試してみて、徐々に体を慣らしていくのがおすすめです。

また、食物繊維を摂る際は、一緒に十分な水分を摂ることも大切です。食物繊維は水分を吸収してこそ、その働きを最大限発揮するからです。

他の大麦商品との違いは?

大麦は性質で分けると「うるち性」と「もち性」の2つがあります。もち性の大麦が「もち麦」です。

そして、主な加工方法では「丸麦」「押麦」「胚芽押麦」「米粒麦」「白麦(はくばく)」に分けられます。

要するに、呼び方が違うだけで元は大麦なのです。

違いや製造方法をもっと詳しく知りたい方は、穀物メーカーの「はくばく」のこちらの記事がわかりやすいです。

「もち麦」「丸麦」「押麦」「大麦」…、いったいその違いって何?

「はくばく」には、いろいろな大麦の商品がありますが、ビタバァレーは米粒麦をビタミンB1で強化した商品です。

玄米やオートミールと比べると?

大麦と同じく、健康志向の人に人気なのが玄米やオートミールです。

そこで、玄米やオートミールとビタバァレーを比較してみました。

玄米とビタバァレーの比較

玄米(生)100gあたりの主な栄養成分の目安
日本食品標準成分表2020年版を参照

栄養成分玄米ビタバァレー
エネルギー約346kcal334kcal
たんぱく質約6.8g7.5g
脂質約2.7g1.6g
炭水化物約74.3g76.7g
糖質約71.3g68.2g
食物繊維約3.0g8.5g
ビタミンB1約0.41mg1.8mg

この表だけを見ると、ビタバァレーのほうが食物繊維やビタミンB1が多くて良さそうですが、玄米は精米時に取り除かれる胚芽(はいが)や糠(ぬか)が残っているため、他のビタミンやミネラルが豊富です。

例えば、100gあたりビタミンB6が0.45mg、マグネシウム110mg、鉄2.1mg、ナイアシン6.3mgです。

ただ、玄米はあまり美味しくなく、消化も悪いです。ロウカット玄米なら美味しくて消化も良いですが、最近は価格が高騰してます。

オートミールとビタバァレーの比較

オートミール(ロールドオーツ)100gあたりの栄養成分の目安
日本食品標準成分表2020年版を参照

栄養成分オートミールビタバァレー
エネルギー約350kcal334kcal
たんぱく質約13.7g7.5g
脂質約5.7g1.6g
炭水化物約69.1g76.7g
糖質約59.7g68.2g
食物繊維約9.4g8.5g
ビタミンB1約0.2mg1.8mg

オートミールはオーツ麦(えん麦)を食べやすく加工した食品のことです。

ダイエットで重要な食物繊維やたんぱく質がビタバァレーより多いです。

ビタミンB1はビタバァレーのほうが多いですが、不足しがちなビタミンやミネラルをバランス良く含むので、非常に栄養価の高いです。

ただ、価格がビタバァレーよりも2~3倍は高いので、価格面ではビタバァレーに分があります。

記事まとめ

最後に記事の要点をまとめてみました。

  • ビタバァレーは太るどころかダイエットの心強い味方となる
  • お米の一部とビタバァレーを置き換えるのがおすすめ
  • ビタバァレーは食物繊維やビタミンB1が突出して多い
  • ビタバァレーのデメリットはそれほどない
  • ビタバァレーのパサパサ感が気になる人がいるかもしれない
  • 食物繊維を摂取するときは十分な水分を一緒に摂ることが大切
  • 大麦は性質や加工方法でいろいろな呼び名がある
  • 玄米やオートミールと比べると一長一短はあるものの、総合的にはビタバァレーのほうが良いような気がする

ダイエットの参考になりましたら幸いです。